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第 2 章 ZFS を使用するにあたってこの章では、簡単な ZFS 構成を設定する手順について説明します。この章を読み終わると、ZFS コマンドの機能の基本を理解し、簡単なプールとファイルシステムを作成できるようになっているはずです。この章では、ZFS の概要を説明することを目的としていません。また、ZFS の詳細については、以降の章を参照してください。 この章は、次の節で構成されます。 ZFS のハードウェアとソフトウェアに関する要件および推奨要件ZFS ソフトウェアを使用する前に、次に示すハードウェアとソフトウェアの要件および推奨要件を確認してください。
基本的な ZFS ファイルシステムを作成するZFS は、簡単に管理できるように設計されています。ZFS を設計するうえで、より少ないコマンドで有効なファイルシステムを作成できるようにすることが、目標の 1 つになっています。新しいプールを作成すると、新しい ZFS ファイルシステムが自動的に作成されてマウントされます。 次の例は、tank という名前の単純なミラー化ストレージプールと tank という名前の ZFS ファイルシステムを、1 つのコマンドで作成する方法を示しています。/dev/dsk/c1t0d0 ディスク全体と /dev/dsk/c2t0d0 ディスク全体を使用することを前提としています。
冗長な ZFS プール構成の詳細については、「ZFS ストレージプールの複製機能」を参照してください。 この新規 ZFS ファイルシステム tank では、ディスク領域を必要なだけ使用でき、/tank に自動的にマウントされます。
プールの中に、さらに別のファイルシステムを作成することをお勧めします。ファイルシステムに基づいてプールを管理すれば、プールに含まれるさまざまなデータを管理しやすくなります。 次の例は、ストレージプール tank に fs という名前のファイルシステムを作成する方法を示しています。
この新規 ZFS ファイルシステム tank/fs では、ディスク領域を必要なだけ使用でき、/tank/fs に自動的にマウントされます。
ファイルシステムの階層を作成して編成するときには、ほとんどの場合、組織の要件に一致させることをお勧めします。ZFS ファイルシステム階層の作成方法の詳細については、「ZFS ファイルシステム階層を作成する」を参照してください。 ZFS ストレージプールを作成する前述の例では、ZFS の操作が簡単であることを示しました。この章の残りの部分では、実際の環境に近い、より詳細な例を示します。最初に、ストレージ要件を確認して、ストレージプールを作成します。プールによって、ストレージの物理的な特性が決まります。どのようなファイルシステムを作成する場合にも、最初にプールを作成する必要があります。
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# zpool create tank mirror c1t0d0 c2t0d0 |
1 つ以上のデバイスに別のファイルシステムが含まれる場合、または 1 つ以上のデバイスが使用中である場合は、このコマンドを使ってプールを作成することはできません。
ストレージプールの作成方法の詳細については、「ZFS ストレージプールを作成する」を参照してください。
デバイスの使用状況を確認する方法の詳細については、「使用中のデバイスを検出する」を参照してください。
結果を確認します。
プールが正常に作成されたかどうかは、zpool list コマンドを使って確認できます。
# zpool list NAME SIZE USED AVAIL CAP HEALTH ALTROOT tank 80G 137K 80G 0% ONLINE - |
プールの状態を確認する方法の詳細については、「ZFS ストレージプールの状態のクエリー検索を行う」を参照してください。
ストレージプールを作成してデータを格納したあとで、ファイルシステムの階層を作成できます。階層を利用すれば、情報を簡単かつ強力に編成することができます。ファイルシステムを使用したことがあれば、階層も同じように操作できます。
ZFS では、ファイルシステムを任意の階層に編成できます。各ファイルシステムの親は 1 つだけです。階層のルートは常にプールの名前です。ZFS では、この階層を利用してプロパティーを継承することができるので、ファイルシステムのツリー全体に共通のプロパティーをすばやく簡単に設定できます。
ファイルシステムの構造を選択します。
ZFS の管理は、ファイルシステムに基づいて行います。このファイルシステムは、軽量で、簡単に作成できます。ファイルシステムは、ユーザーまたはプロジェクトごとに使用することをお勧めします。このモデルを使えば、プロパティー、スナップショット、およびバックアップをユーザーまたはプロジェクトベースに制御することができます。
「ZFS ファイルシステムを作成する方法」で、2 つの ZFS ファイルシステム bonwick および billm が作成されます。
ファイルシステムの管理方法の詳細については、第 6 章ZFS ファイルシステムの管理を参照してください。
属性が似ているファイルシステムをグループにまとめます。
ZFS では、ファイルシステムを階層に編成できます。そのため、属性が似ているファイルシステムをグループにまとめることがきます。このモデルを利用すれば、プロパティーの制御やファイルシステムの管理を一箇所で行うことができます。属性が似ているファイルシステムは、共通の名前の階層下に作成するようにしてください。
「ZFS ファイルシステムを作成する方法」の例では、2 つのファイルシステムが home という名前のファイルシステムの下に配置されます。
ファイルシステムのプロパティーを選択します。
ファイルシステムの特性のほとんどは、簡単なプロパティーを使って制御されます。ファイルシステムがマウントされる場所、共有される方法、圧縮を使用するかどうか、割り当て制限が有効かどうかなど、さまざまな動作がこれらのプロパティーによって制御されます。
「ZFS ファイルシステムを作成する方法」の例では、すべてのホームディレクトリが /export/zfs/ user にマウントされ、NFS を使って共有され、圧縮が有効になっています。さらに、bonwick には 10G バイトの割り当て制限が適用されます。
プロパティーの詳細については、「ZFS のプロパティーの紹介」を参照してください。
root になるか、適切な ZFS 権利プロファイルが割り当てられた root と同等の役割を引き受けます。
ZFS 権利プロファイルの詳細については、「ZFS 権利プロファイル」を参照してください。
必要な階層を作成します。
この例では、各ファイルシステムのコンテナとして機能するファイルシステムが作成されます。
# zfs create tank/home |
次に、各ファイルシステムが、プール tank の home ファイルシステムの下にグループとしてまとめられます。
継承されるプロパティーを設定します。
ファイルシステムの階層が確立されたら、すべてのユーザーの間で共有すべきプロパティーをすべて設定します。
# zfs set mountpoint=/export/zfs tank/home # zfs set sharenfs=on tank/home # zfs set compression=on tank/home # zfs get compression tank/home NAME PROPERTY VALUE SOURCE tank/home compression on local |
新しい機能により、ファイルシステムの作成時にファイルシステムのプロパティーを設定できるようになりました。次に例を示します。
# zfs create -o mountpoint=/export/zfs -o sharenfs=on -o compression=on tank/home |
プロパティーおよびプロパティーの継承の詳細については、「ZFS のプロパティーの紹介」を参照してください。
ファイルシステムを個別に作成します。
ファイルシステムが作成されている場合があり、それからプロパティーが home レベルで変更されている場合があります。すべてのプロパティーは、ファイルシステムの使用中に動的に変更できます。
# zfs create tank/home/bonwick # zfs create tank/home/billm |
これらのファイルシステムは、親ファイルシステムからプロパティー設定を継承します。このため、/export/zfs/user に自動的にマウントされ、NFS を使って共有されます。/etc/vfstab や /etc/dfs/dfstab ファイルを編集する必要はありません。
ファイルシステムの作成方法の詳細については、「ZFS ファイルシステムを作成する」を参照してください。
ファイルシステムのマウントおよび共有の詳細については、「ZFS ファイルシステムをマウントおよび共有する」を参照してください。
ファイルシステム固有のプロパティーを設定します。
この例では、ユーザー bonwick に 10G バイトの割り当て制限が適用されます。このプロパティーを設定すると、プールで消費できる容量に関係なく、ユーザーが使用できる容量に制限が適用されます。
# zfs set quota=10G tank/home/bonwick |
結果を確認します。
zfs list コマンドを使用して、利用できるファイルシステムの情報を確認します。
# zfs list NAME USED AVAIL REFER MOUNTPOINT tank 92.0K 67.0G 9.5K /tank tank/home 24.0K 67.0G 8K /export/zfs tank/home/billm 8K 67.0G 8K /export/zfs/billm tank/home/bonwick 8K 10.0G 8K /export/zfs/bonwick |
ユーザー bonwick が使用できる容量は 10G バイトだけですが、ユーザー billm はプール全体 (67G バイト) を使用できます。
ファイルシステムの状態の詳細については、「ZFS ファイルシステムの情報のクエリー検索を行う」を参照してください。
領域がどのように使用および計算されるかの詳細については、「ZFS の領域の計上」を参照してください。